おとり物件の定義と目的

賃貸物件を探す上で、注意すべき点の一つにおとり物件があります。おとり物件とは文字通り、賃貸を探している人に興味を持たせて来店させることを目的とした商品のことです。お客を釣るための餌のような物なので、実際に契約をすることはできません。おとりと気が付かずにお店に足を運んだ人に対して、言葉巧みに他の物件を強引に勧めて契約をさせるという仕組みになります。物件を紹介した時に発生する仲介手数料は、不動産業者にとっての大事な収入源です。契約を結ばせるためにはまずお店に足を運んでもらわなくてはいけません。不動産に限らず強引にお店に誘い込む行為は法律で禁止されています。おとり物件は利用者が自らの意志で足を運ぶ形になるので、違法行為にはなりません。

釣られないための有効な対策

おとり物件に騙されてお店に足を運んでしまうと、望まない物件を強引に契約させられてしまうこともあります。餌に釣られないための有効な自衛策の一つが家賃相場の確認です。おとり物件は利用者に興味を持たせることが目的となるため、通常よりも安い家賃設定にしていることが多いと言われています。賃貸物件を利用する人にとって、月々の家賃は生活の負担を大きく左右するポイントとなるため、安さに惹かれて誘い込まれてしまいがちです。物件の家賃は最寄駅からのアクセス、周辺環境、間取りや設備などを基準に相場が決められています。不自然に金額が安いと感じたら、お店に足を運ぶ前に相場を確認して、数万円以上の差があった場合は疑うことが大切です。